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アガサ・クリスティー『そして誰もいなくなった』が仲間由紀恵主演で2夜連続のドラマスペシャルに!

ドラマミステリ

ミステリーの女王アガサ・クリスティーの名作『そして誰もいなくなった』が、仲間由紀恵主演で3月25日・26日の2夜連続ドラマスペシャルとして放送される。

日本で初めての映像化

驚きなのは『そして誰もいなくなった』が日本で映像化されるのは、今回が初めてだということだ。

えぇ!ホントに?

なんか観たことあるような気がしてたけど。

それっぽい設定のオマージュ作品は沢山あるが、純粋にクリスティー原作として撮影されたことは今まで無かったということか。

つい先月放送されたばかりの本田望結主演の少女探偵ドラマでも、孤島の豪邸で足止めを食った人が次々と殺されていくストーリーだったしなぁ。しかも『不思議の国のアリス』になぞらえた “見立て殺人” で…。

海外ではクリスティー原作として何度も映画化されているし舞台化もされている。

日本でも舞台化は何度かされていて、私も一度だけ観劇したことがあるんだよね。
1994年に涼風真世と市村正親が出演した舞台を大阪の近鉄劇場まで観に行ったのだった。懐かしー!

原作ももちろん読んでいるけれど、かなり前のことで忘れてしまっているなぁ。

なので、公式サイトで紹介されている今回の配役と原作の登場人物を見比べて、ちょっと “おさらい” しつつ予習してみた。

まずは今回のドラマの〈あらすじ〉

八丈島沖に浮かぶ孤島・兵隊島にあるホテルのオーナーに招待された、年齢も職業も様々な男女8人。
しかしホテルには執事夫婦のみでオーナーは不在。不審に思いながら夕食をとっている招待客たちの耳に “謎の声” が聞こえてくる。それは彼ら一人一人の過去の罪を暴露するものだった。
そして招待客が一人殺され、また一人と次々殺されていく謎の連続殺人に巻き込まれていく。

原作の〈あらすじ〉

イギリスのデヴォン州沖にあるインディアン島の持ち主であるオーエン氏から招待された男女。彼らは互いに面識は無く、年齢も職業も様々であった。
島の邸宅には執事夫妻のみで、主人不在のまま招待客一同が食卓についた時、どこからともなく彼らの過去の犯罪を暴き立てる謎の声が…。絶海の孤島に閉ざされた10人は、マザーグースの童謡になぞらえて一人ずつ殺されていく。

ドラマの配役と原作の登場人物

白峰 涼(しらみね・りょう)=仲間由紀恵
元水泳選手、家庭教師

謎の声によると「5年前に教え子をプールで溺死させた」とされている。

[原作では]ヴェラ・エリザベス・クレイソーン
秘書・家庭教師をしている娘
家庭教師をしていた病弱な子に水泳を許可したら溺死した

五明 卓(ごみょう・たく)=向井 理
人気新進ミステリー作家、5年前まではアマチュアボクサー

謎の声によると「5年前にサラリーマンを殺した」とされている。

[原作では]アンソニー・ジェイムズ・マーストン
遊び好きの青年
自動車事故で二人の子供をひき殺した

ケン石動(けん・いしるぎ)=柳葉敏郎
軍事評論家で元傭兵

謎の声によると「13年前、とある戦地で兵士5名を殺した」とされている。

[原作では]フィリップ・ロンバート
元海軍大尉
東アフリカで道に迷ったとき、同行していた先住民を見捨てて食料を奪い21名を見殺しにした

神波江利香(こうなみ・えりか)=余 貴美子
東京中央救急センター・外科部長

謎の声によると「16年前、患者を殺した」とされている。

[原作では]エドワード・ジョージ・アームストロング
医師
酔って手術をした患者が死んだ

久間部堅吉(くまべ・けんきち)=國村 隼
元刑事で現在は探偵業(橋元陽二と名乗り、建築関係のサラリーマンを装う)

謎の声によると「11年前、強盗殺人犯を殺した」とされている。

[原作では]ウィリアム・ヘンリー・ブロア(デイヴィスと名乗り身分を隠していた)
元警部で現在は探偵
銀行強盗を逮捕したが病弱だったため刑務所で死んだ

翠川つね美(みどりかわ・つねみ)=藤 真利子
『自然の島ホテル』の執事・翠川信夫の妻

謎の声によると「夫と共謀し、10年前に当時の雇い主を殺した」とされている。

[原作では]エセル・ロジャース
オーエンの召使。トマスの妻、コック
仕えていた老婦人の容態が悪化したとき医者を呼んだが間に合わず亡くなり、遺産を相続した

星空綾子(ほしぞら・あやこ)=大地真央
元銀幕の大スター

謎の声によると「8年前、お手伝いの女性を殺した」とされている。

[原作では]エミリー・カロライン・ブレント
信仰の厚い老婦人
使用人の娘に厳しくしたところ自殺してしまった

翠川信夫(みどりかわ・しのぶ)=橋爪 功
兵隊島にある『自然の島ホテル』の執事

謎の声によると「10年前、当時の雇い主を殺した」とされている。

[原作では]トマス・ロジャース
オーエンの召使
妻と同じ罪

門殿宣明(もんでん・せんめい)=津川雅彦
元国会議員

謎の声によると「15年前に妻の愛人を殺した」とされている。

[原作では]ジョン・ゴードン・マカーサー
退役の老将軍
妻の愛人だった部下を故意に死地へ追いやった

磐村兵庫(いわむら・ひょうご)=渡瀬恒彦
元東京地方裁判所裁判長

謎の声によると「7年前、担当裁判の被告人を殺した」とされている。

[原作では]ローレンス・ジョン・ウォーグレイヴ
高名な元判事
無実の被告を有罪にするよう仕向け死刑判決を出した

原作には出てこないキャラクターが!

事件の報を受けた敏腕刑事二人が兵隊島へと向かい、10体の死体が発見された不可解な連続殺人事件の謎を解く!

相国寺竜也(しょうこくじ・りゅうや)=沢村一樹
警視庁捜査一課の警部

多々良伴平(たたら・ばんぺい)=荒川良々
事件現場となった兵隊島の管轄・八丈島東署の警部補

うわぁ、でこぼこコンビが事件を解決しちゃうってかー。

日本に舞台を移した翻案ドラマ

クリスティー原作でイギリスを日本に置き換えてドラマ化といえば過去にも何度かあり、ポアロ作品の翻案で伊東四朗主演の『名探偵 赤富士鷹』や、ミス・マープル作品の翻案で岸恵子が主演したものなどがあったが、2015年に野村萬斎が主演した『オリエント急行殺人事件』が記憶に新しい。

野村萬斎の “ポアロもどき” はキャラが強烈であったが、全体の設定はうまく変換されていたと思う。

今回ドラマ化される『そして誰もいなくなった』は絶海の孤島の館という現実味の無いシチュエーションなので、それを日本でっていうところに地雷臭がしなくもないんだけれど。

閉鎖された空間に豪華すぎる俳優陣がみっちりなのも、観る前からお腹いっぱいな感じがするが…。

しかしながら、クリスティー好きとしては “日本で初めて” の『そして誰もいなくなった』のドラマ化を見逃すわけにはいかないのである!

マザーグースの童謡殺人のくだりは、どのように描かれるのだろうか?

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