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日頃やりとりのない親戚から電話がかかってくるとドキッとするよね。

暮らし/その他

まだまだ寒い日が続く今日この頃。

家にかかってきた電話を取った母の様子がいつもと違う。セールスではなかったようだ。どうやら親戚からのようだが、しばらく法事の予定は無いはず。ということは…

まず思い浮かべるのは「誰か死んだん?」

寒い時期にはありがち。親世代もかなり高齢になってきたことだし。

予想通り葬式のお知らせであった。だが私の知らないばあさんだったのでホッとした。

母の兄が婿養子に行った先の義母である。私から見れば血縁ではないし会ったことがあるのかも怪しいくらいだから、全く他人事とのんびり聞いていたのだが。

「あんたも一緒に行って」

ええーっ、行くのぉ?

特に具合の悪い所も無い元気な両親だが、滅多に電車に乗ることも無くなった高齢の両親だけで隣県まで出掛けていくのは確かに心もとない。しかたなく付き合って出掛けることになった。これが5年前なら両親だけで出掛けたんだろうけど、もう後期高齢者だからねぇ。

楽しいお葬式

故人は98歳の大往生だったので、悲しい葬式ではなかった。

しかし笑顔の遺影を見ても、やはり身内の親しみは感じない顔だったが。

お坊さんが登場する前に、故人が好きだった曲を聴いて偲びましょうと言って流れてきたのは、

『水戸黄門』の主題歌。まぁお年寄りは好きだよね黄門様。

私は内心「おぉ!里見浩太朗&横内正バージョンだ」とニヤニヤして聴いていた。

そして、かなり久しぶりに会う母方のいとこ達と思い出話に花が咲いた。

親戚はみんな三重県に集中していてウチだけ名古屋に離れているので、今では法事の時くらいしか会わないが、私も3歳までは三重県に住んでいたし、引っ越してからも小学生までは毎年夏休みには母の実家へ泊まりに行って、いとこのお兄ちゃん達に遊んでもらっていた。いとこは全員年上だ。

「赤影まだ好きなん?」なぜそれを聞くっwww

参列者にいた中折れ帽子を粋にかぶったオジサマを見て

「(妖怪人間)ベムがいるぞ」と言ってみたり。

ひとりっ子の私は、いとこのお兄ちゃん達の後を追っかけ、影響をモロに受けていたのであった。

ヒーロー好きなのもそうだし、テレビゲーム(ファミコン以前のヤツ)もいとこの家で初体験して味を占めて、おねだりして買ってもらったり。

母の証言によると、まだ私がお腹の中にいる時に実家で幼い甥っ子(つまり私のいとこ)と『スーパージェッター』などアニメや特撮をよく観ていたらしい。

生まれる前からテレビヒーローの洗礼を受けていたのである。どおりで同い年の友達よりテレビの趣味が古いはずだ。そういえば子供の頃はよく「お兄ちゃん居る?」と言われることが多かった。ひとりっ子なのに。

知らないばあさんの葬式だったが、思いがけず自分のルーツを垣間見た楽しい一日であった。

セレモニーホールでの式を終え、3人分の豪勢な仕出し弁当と紙袋一杯のお菓子をもらって我々は帰路についたのであるが、この後も田舎の風習でご近所さんが集まって、夜まで何やら続くらしい。田舎の葬式は大変だなぁ。

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